映画「バーティカル・リミット」をご存じだろうか。
20数年近く前の作品だが、今でも、筆者の脳裏に鮮明に焼き付いて
います。
登山家一家に育った主人公だが、不慮の事故により、一緒にロック
クライミングをしていた、実の父を死なせてしまう。
そのことがトラウマとなり、「登山をやめよう」と思っていた主人公
が、エベレスト登山中に遭難してしまった妹を救出するために、
仲間と共に、エベレストに挑む物語です。
今では映像化もされていると思うので、一見の価値があるが、
その作中に、名優「スコット・グレン」演じる、「ウィック」という
老人が出てきます。
「ウィック」は必ず、単独登頂、単独行動をし、他の登山家とは
群れない。
過去に、同じ「登山家」だった妻を、やはりエベレストで亡くし、心に傷を持つ。
詳しくは本当に、作品を観て頂きたいのですが、最後は、主人公
兄妹を助ける為に、自ら命を落とす。
確か、筆者が初めて、「バーティカル・リミット」を観たのは、
中学2年生だったと記憶しているが、この、「ウィック」に強烈な
リスペクトと、憧れを抱いたのを覚えています。
正確には、ウィックの妻はエベレストで、事故で死んだというより、
「殺された」に近いのです。
その「犯人」も、主人公の妹と一緒に遭難したと知り、最初は
「復讐」の為に、救出ミッションへ参加する。
ところが、事態は動き、最終的には、「犯人」を助けることになる。
だいぶネタバレにはなったが、「ウィック」こそ、「孤高のヒーロー」
だと、当時心底、思ったのを記憶しています。
ウィックは、普段は全く、他の登山家と群れない。
初めは、最愛の妻の仇を討つため、救出ミッションに参加するのだが、
最終的には、妻を殺した男を助け、最後は主人公兄妹を助けるために、
自ら命を落とす。
ちょっと、カッコよすぎではないだろうか。
ウィックが主人公でもいいくらいだが、あくまで、名バイプレーヤー
として描かれています。
この生き方は、中学2年生の少年には、響きすぎるくらいに、響きました。
筆者は、ウィックの生き方から、何を得たか。
ひとつは、「他人とは群れずに、孤高に生きること」。
ふたつ目は、「必要に応じて、他人と協力を厭わない」こと。
みっつ目は、「自己犠牲の精神で、この命を燃やし尽くそう」
と決めました。
その精神は、今の、仕事、ブログ執筆にも生きています。
何も、自分が有名になりたくて、これを書いているワケではないです。
ただ、「偶然か何か」でも、読んでいただいた読者様の心に、
何かが響けばいいと思って、日々、記事を書いています。
執筆は、心から好きなので、全くもって、「自己犠牲をしている」
感覚は無いのだが、
「毎日、更新を楽しみにしているよ!」
というお言葉を頂くと、多少、腰が痛くても、体調が悪くても、
「今日も頑張って記事を書こう」という気持ちになれます。
映画、「バーティカル・リミット」が、14歳の少年に、大きな
影響を与えたように、「本」と同様、「映画」にも、人を大きく
動かすチカラがあります。
感動的な名作に触れ、自分の心を豊かにすることは、「人生を
豊かにする」ことにつながります。
あの、中谷彰宏氏は、大学時代に、毎日、映画館に通いつめて
いたといいます。
そして、誰に頼まれるでもなく、一人黙々と、原稿を書いていたらしい。
その「孤独」こそが、今なお、あれだけの作品を生み出している、氏
の原点なのです。
群れてはいけないが、「孤立」してもいけない。
「孤立」とは、「誰も手を差し伸べてくれない」、または、
「自分自身も、誰も、手を差し伸べる人がいない状態」のことだ。
「困った時には、助け合い」、そして、「自己犠牲に命を燃やし尽くそう」。
筆者とて、今は大好きな「執筆」で、人様のお役に立つべく、毎日、
燃焼している。
お読み頂き、ありがとうございます。
「本日のポイント」
「孤独に、命を燃やし尽くそう」
執筆
安川 典孝
栃木県在住。
宇都宮高校、学習院大学 英米文学科卒。
弘章先生とは、いとこの間柄。
労務管理事務所に9年、
教育業界に7年の勤務を経て、
現在は、近能事務所 英語担当、及び、オンライン家庭教師。
TOEICスコア 810点。
コメント